経営のプロが教える「伸びる人」の法則
髙塚 猛 (著)

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髙塚氏については今更説明するまでも無いと思うが、著者の「人材」に関する考え・想いが十二分に伝わってくる、読んでいて心地良い本。
タイトルと帯(「できる人」の見抜き方、「できない人」の伸ばし方」)からは、部下を持つ立場の者に読んで欲しそうなニュアンスであるが、個々の事例がかなり具体的なので、そうでない立場の人間が読んで仕事に応用出来る内容も沢山あるように思う。
あるいは、自分が管理職になった時、それぞれの場面において自分ならどうするか、どう言うかということを考えながら読めば、優れたケーススタディの本にもなる。
個々のメッセージには納得、同意出来るものも多く、考え方の一つとして知っておいて損は無いと思った。髙塚氏を知らないという人はこれを機に目を通しておいてもよいのでは。
個人的に印象に残ったエピソードの一つは、「会社を「私物化」すると最高の力が発揮できる」だ。単なる「携帯電話」なら愛着の持ちようもないが、「私の携帯電話」なら自然と愛着が沸いてくる。同じく会社を私物化することで力の発揮の程度が違ってくる、という話。
これで思い出したのは、あるヒアリングでのエピソード。
ヒアリングした方は、社内で使うあるコンテンツの制作リーダー。出来あがったコンテンツは、非常に明快なWill、コダワリを持って作り込んだ素晴らしいものだった(社内・社外ともに評価は高く、だからこそヒアリングさせて頂いた)。実は、そのコンテンツには、こっそり彼ら制作担当者の名前が埋め込まれている。そんなもの本来は必要ないのだが、正に彼らの愛着が結実したものだと思う。この事例で「私物化」が前か後かは難しいところだが、自分の仕事について、自信を持って「私の仕事です」と言えるものがどれだけあるか、考えさせられる。
最後に、気になった点を一つ。
amazonの書評にもあるが、毎日20時間働く著者の家庭はどうなっているのだろうか、ということ。
うちの会社にも、どう見てもワーカホリックな人がちょこちょこいるが、往々にして家庭は上手くいっていないと聞く。著者の家族はどのように理解しているのだろうか。第1章の14「仕事を遊びにすることで自分の可能性が広がる」にあるように、仕事の中に家庭サービスも位置づけて上手くやっているのだろうか。
とは言うものの、ワーカホリックな人の家庭がすべて上手くいっていないというわけではなく、私の知る限り、「妻脳」ある奥様がいらっしゃる所は円満であることも事実(第3章、38参照)。
触れてはいけない部分なのかもしれないけど、失礼ながら、正直な感想です。
ちなみに、こういう成功者が陥りがちな実態について、物語仕立てで書かれた本が神田昌典氏の「成功者の告白」(すいません、これもamazonの方の書評と同じですね)。これを読んだ後に本著を読めば、見方もちょっと違ってくると思う。
成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
神田 昌典 (著)

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投稿者 thinkperson : 2004年04月10日 18:48 | 世界を広げる:トラックバック(0)